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ジャコメッティ展他&今後のあれこれ

こんばんは。少しだけ間が空きました。
最近少しだけ、プライベートがゴタゴタしています。うおおお…!
それでも合間合間に楽しみを見つけたり、原稿も書いています。
このまま頑張って完成まで完走できれば良いなあ。そう思います。

そういえば、先日は国立新美に2度行ってきました。
目的はジャコメッティ展とサンシャワー展です。
私はあまり美術に詳しいわけではないのですけれど、国立新美が大好きで、ちょっと面白そうだなと思うと軽率に見にいくのですが、ジャコメッティ展は率直にいって大変素晴らしかったです。以下、ジャコメッティ展で考えたこととか。ちょっと長いです。

アルベルト・ジャコメッティの作品の特徴はその異常なまでの「細さ」だと思うのですが。
これ、解説を聞いてじっくり見てみると凄いのです。
ジャコメッティは「見たままに描く」ということを生涯探求し続けた芸術家で、つまりあの造形は彼が見ていた姿だということなんですよね。でも、無論モデルがあんなに痩せ形だった訳ではない。
じゃあ彼は一体、何を見ていたのか?

私なりに感じたことなので、多分全然正解とかではないのですけれど。
ジャコメッティの作品って、確かに物凄く細くて、表面が波打っていて、印象としては何が何だか分からなそうって感じがするんですよね。でも全然違う。実物は全然違うのです。
ジャコメッティの作品は、極限まで余計なものをそぎ落とした結果、そのものの本質だけを残した姿だという解説だったのですが、確かにそうなのです。あんなに細くてデッコボコだけど、見ればすぐにそれが何なのか分かる。若い女だとか、あるいは歩く男だとか、見て、本当に直感的に伝わってくるのです。たとえば「犬」という作品があったのですが、これは一目で犬と分かるだけではなく、どこか飢えていてひもじい、疲れた犬だということまで伝わってくる。
細くて、極限までそぎ落とされているのに、「歩く男」「すれ違う男たち」は今まで歩いていて、これからどこかに行こうとしていて、そのほんの一瞬の姿なんだっていうことが分かる。
これが、正にジャコメッティの「見たままに描く」なのかなって思いました。一瞬の姿を見ているから、全体を詳細には見えない。その一瞬、目が捕らえられた最小単位の物体の印象を刻みつけたものなのではないかなあ、なんて。私はど素人だし、ジャコメッティは全く詳しくないので、音声ガイドと目で見たものからのあくまで推測なのですが。

意外なことなのですが、ジャコメッティの作品に関する解釈を理解するのに役だった本の一つが山我雅一著「AIの衝撃 人工知能は人類の敵か」でした。この本は人工知能という存在を通して、人類の精神性、創造性にまで言及しているのですが、その一部の解説がジャコメッティの作品=実存主義という解説への理解にとても役立ちました。
こうして別々に触れたはずの知識や体験がある日突然、千で繋がる感覚、ものすっごい気持ちよくてクセになりそうです。またこういうユリイカ!ってなる体験したいな。

そーいえばまだ予定としか言えませんが、11月のコミティアに参加申し込みをします。
ものすごく久しぶりに新刊を出します。多分1年半ぶりくらいになるのかな。わーお!!!
まだ原稿中ですが「A.I.LAND(アイランド)」というSFちっくBLです。
色々な時代の、色々なヒューマノイドと人間が愛し合うハッピーな物語を4本入れます。
私の過去の作品でいうと「スプートニク・サマー」系のホワイトレーベルな一冊です。
参加が確定したらまた告知を出しますので、その際はよろしくお願いいたします。
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